Evidenceの学校

根拠(エビデンス)に基づく教育(Evidence-based Education)の発展を目指して!

2020年発表。私たちは子供にどのような支援ができるのか。

人間の発達と学習に関する知識が急速に増えており、効果的な教育実践を行う機会が増えています。

 

しかし、生物学、神経科学、心理学、社会学、発達化学、学習化科学など複数の分野で人間の発達と学習に関する研究が行われているため、これらの知見を結びつける必要があります。

 

そこで、Linda Darling-Hammond先生らは学習と発達についての論文を集めReviewしてくれています。

 

この論文では、多くの論文をもとに、子供の健康、発達、学習を促進するために必要な関係性や学習機会をサポートする方法について考察しています。

 

さらに、教育者が生徒一人ひとりに対応し、逆境に対処し、レジリエンスをサポートするために役立つ実践研究に関する研究もReviweしてくれています。

 

個人的な理由で申し訳ないのですが、このReviwは45ページと非常に長いため、みなさまも理解しやすさも考え、細かく分けて紹介していきます。

 

知っておきたいこと

 

FischerやRoseらは、子供の発達と学習がどのように形成されるかは、学校内外で経験する環境要因、人間関係、学習機会の相互作用、そして、身体的、心理的、認知的、社会的、感情的なプロセスに影響をあたえるものにより明らかになると考えています。

 

なにやら難しくてよくわからない…という方は安心してください。

 

本来なら科学なのでこんなことはいけないのですが…ざっくり言いますと

 

子供たちの発達とか学習は、学校内外でどんな教育受けてるか、どんな人間関係かだけでなく、体のこととか心の問題とこいろいろなものも影響してるよね。っということです。

 

さらに研究者たちは

 

「子供たちの発達にはいろいろな要因があるにも関わらず、実際の社会や学校はこの要因を別々のものとして考えていますよね?しかし、学習と発達の科学はそのような多くの要因がどれだけ密接に関連しており、結果(ここでいうと学力や学習、発達などですかね)に多くの要因がどのように影響を与えるかを明らかにします。」

 

と述べています。

 

つまり、学習や発達についてどんな要因が影響しているのか科学で分かるよ!という感じですね。

 

また、学習と発達の科学により重要な知見があります。

 

それは、脳と知能や能力の発達には順応性があることです。

 

Cantorらはこう述べています。

脳の発達は経験に依存するプロセスである。

 

これは「新しいことを学んだり、行うことで、新しい思考や行動に関する神経経路が活性化するということ。」

 

つまり、いろいろなことを学んだり行うことで、脳は新しい思考や行動ができるようになっていくよということを示唆しています。

 

また、脳や人間の能力は、さまざまな出来事やそれをどのように感じたのかなどによって発達していくこともわかってきています。

 

例えば、感情が学習のきっかけになることや阻害することがあります

 

つまり、感情や社会的な状況が学習に影響することが分かってきており、そのような要因がどのように影響するかを知ることで、より良い学習環境を作るヒントになるよね?ということです。

 

やはり教員はこのような要因を知り、学習環境をマネジメントする必要がありますね。

 

また、発達には子供の家族や、教室の状況など多くの側面の相互作用により変化します。

 

そのため、子供たちの能力、自身、モチベーションを伸ばす指導や支援は、子供一人ひとりに適したものがあります。

 

つまり、子供たちの能力を最大限に引き出す方法はみんな違うよということですね。

 

教育者の皆さんは、学校や教室で子供たちの社会的、感情的、認知的な発達だけでなく、健康な発達や、学習のために必要に応じて支援する体制や子供たちとの関係を作っている、作ることを目指していると思います。

 

しかし、子供たちをより効率的に支援するためには、学校だけでなく、子供たちの家族や地域社会との関係性が必要不可欠になります。

 

そこで、この論文では、様々な調査から、

1.学校や教室でどんなことをすると、子供たちの発達を支援する環境が作れるの?

 

2.先生たちは、どのよういに子供たちが継続的に知識をスキルを習得することを支援できるの?

 

3.これらの知見を考慮して、教育システムをどのように変更したらよいの?

 

ということを考えてくれています。

 

また、この研究は主に幼稚園から高校までの学校に焦点を当てており、幅広く適用できます(幼児期にも適応できます)。

 

この論文では、学習と発達に関する多くの分野の研究をまとめてくれていますし、最終的には教育環境にどういかせるかまで考えてくれているものとなっています。

 

今回は、なぜこの論文を書いたのか、そして、なぜ教員がこのようなエビデンスを知る必要があるのかお分かりいただけたと思います。

 

これを気に、皆さんがエビデンスについて深く学ぶことができればと考えております。

 

また、皆さんが求めているものはまだ出てきていないと思いますが、あまりにもページ数が多いことと、表現が難しいので精一杯分かりやすくしておりますのでご容赦ください。

 

次回から、上記の3つの疑問についてまとめていきますので、よろしければブックマークをしていただければ更新した際に通知されますのでぜひ。

 

また、Twitterなどで拡散していただけると幸いです。

 

今回は少しわかりにくかったかもしれませんが、次回はよりよく…

 

最後にReferenceとオススメ本を…では…

Reference

api.semanticscholar.org