*教育に科学的根拠はいらないという方は読まないでください*なぜ科学的思考が教育にも必要なのか。
科学的根拠とは言われているけど…よく分からない…
なぜ科学的根拠?流行りだから?
など、正直分からないという方は多いと思います。
決して恥ずかしいことだとは思わないでください。
ただ、これからの時代、
知識を探し、分析、統合して新しい状況に適応する能力
が子供たちにも求められることが研究で分かっています。
(より詳しく知りたい方は前回の記事をご参照ください)
そのため、やはり教員にも正しい情報はなにかを取捨選択する能力がなければ子供たちに教えることはできないと思います。
また、新しい授業実践などに関しても、全く何も根拠がないものよりも
「海外ではこのような実践を行いこのような効果が報告されています。そのため、私たちも取り入れて見ようと考えました。」
「今回このようなものを作成したのは~がこのような研究を報告しているからです。」
と言われた場合の方が納得してもらえる確率が上がります。
確かに、海外の研究では日本人とは人種が違う、学校の環境なども違うと厳密にいえば再現されるかは分かりません。
しかし、全く効果が出るかわからないものよりも少なくとも効果が出る可能性があるものを試したほうが時間も労力も節約できます。
また、これまでやられてきた教育が成功であったら、このような社会になっているのでしょうか?(確かに優秀な人はたくさんいますが)
言われたことを忠実にこなす人材を作るのが教育なのでしょうか?
私は違うと思います。
そのためにも、やはり教育は経験論で行っていく時代を終える必要があると考えています。
そこで重要になってくるのがやはり客観的な根拠(科学的根拠)です。
もちろんその根拠は科学によりますが、科学も完ぺきではありません。
確実に一定の不確立性は残りますし、時代により覆されることは大いにあります。
しかし、医療はエビデンスを基に行われています。不確実は確かに残るけれども、治るか治らないか全く分からない医療をあなたは受けたいと思いますか?そのような方法に命を預けられますか?
教育も同様に子供たちの一生を左右する可能性がある仕事だと思います(だからこそ誇れる仕事だと思っています。)
仮に、自分の子供の一生を左右するかもしれないものを経験で…とはいかないと思いませんか?
それだけでなく、科学的根拠を示すための科学的手法を知ることで、批判的思考、そして経験論が全ての人に当てはまらないことが分かるのです。
オックスフォード大学の元進化動物学者、リチャード・ドーキンス先生も研究手法の一つ「二重盲検対照実験」を教育で教えるべきだと述べています。
(出典:Wikipedia)主な著書に利己的な遺伝子など(私が尊敬する研究者の一人です)
ドーキンス先生は「二重盲検対照実験」を学ぶことで以下のようなことが身につくと述べています。
1.個人的な逸話が全てに当てはまるとは考えなくなる。
2.どれほど大きな出来事も、何の理由もなく偶然だけで起こりうると理解できるようになる。偶然に何かが起きる確率がどの程度かを自分で推測できるようになる。
3.主観的偏見を排除することがいかに困難かが理解できる。一方で、主観的偏見があるからと言って即、その人が不誠実なわけでも、私欲にかられているわけでもないとわかる。さらに発展させて、権威を疑う姿勢を養い、他人の意見を尊重する姿勢が身につく。
4.ニセ医療に騙されなくなる。
5.批判的、懐疑的にものを考える習慣が身につく。
私は現在医学部に所属し研究を行っていますが、ドーキンス先生の意見に賛成をしています。
やはり現在のやり方を疑うこと、そして新たな仮説を立てて検証し、その効果を具体的にしること。教育もこの繰り返しだと思います。
実際に「二重盲検対照実験」とはなにか…というところまでは今回は踏み込みません(是非知りたい!という方はコメントやTwitterでお知らせください)が、やはり教育にも科学的な思考が求められています。
でもなんか難しそうで…今から学ぶのか…とお思いの方はそれを知る人に頼ればよいのです!
実際、現代は多くのものが急速に発展しており、すべてを知ろうとすることは不可能でしょう。
それならば、それを分かっていて信頼がおける人と協力をすることが一番の近道です。
科学的な手法などについて私は可能な限りお答えします。もちろん他の方法で調べることも可能です。
そして私は、もともと教育学部にいましたから、今の現状を変えるお手伝いをしたいと考えています。
ぜひ私にも皆さんのお力を貸していただけると幸いです。
今回は初めて科学的な根拠を示すものではありませんが熱意そして、科学がなぜ今求められているか知っていただけたらと思います。
また、ぜひ読者登録やTwitterにてRetweetなど拡散していただけると嬉しいです。
1人でも多くの仲間と私たちで教育を変えていきましょう。
いつの日か、先生も子供たちも批判的なディスカッションが学校でされる日を目指して…
ではまた…
参考文献とオススメ本
科学者の思考が非常によく分かる良書です。
純粋に面白い!ドーキンス先生の著書です。
やはり科学は統計学とは切っても切れない関係です。
とても分かりやすく書いてありますので入門にはうってつけ。
これは必読!子供たちも読めるようになったら是非読むべき本です!